『胸騒ぎ』と『関心領域』と『あんのこと』と。

最近は、ルンルンで映画館を出ていない、、。


『胸騒ぎ』はあまりの胸糞がしんどいのに、ストレスが積もり積もって帰り道に動悸が止まらず、帰宅困難に。爆)
感情移入しすぎるタイプは要注意だし、させる手腕がニクイよ。

時間が経ってやっと、新感覚ホラーとしてエンタメに昇華されていたんだなぁという感想に落ち着けた。
時間はかかった。
もう2度と出会いたくない、でもワンチャン人に勧めたくなっちゃう系。
北欧映画やっぱ凄かった…。




次は『関心領域』。
メルマガでどう書けば悩みまくったのは内緒。
しんどい。
(冒頭で“音に要注意せよ”というメッセージがビンビンに伝わる演出から始まるのに、3人、4人、2人、1人…開始からしばらく人の出入りがあって飛び込み失敗したのが悔やまれる。)

史実だけでなく、恐怖だけに収めず、創作性にも富んでいて素敵だった。
素敵と言っていいのか…これまた悩ましいのだけど。
監督の脳内を具現化されたものは、強い力を持つね。

暴力等の描写を排除しても、コートの中から取り出したリップを平気で塗る姿だけで戦慄。
どのルートで手に入り、元の持ち主が今、どうなっているのか、どうなったのかを知った上で…。
まるで舞台上の芝居を観ている感覚になったのも、特殊な撮影方法によるものだろうな。
だからもの凄く、覗き見をしているみたいだった。あまりにも自然に流れていた。
人の覗き見が好き、という本能を逆手に取られたような。
よっぽどリアルな日常があった。

国も時代も違うから、一見「映画の出来事」「遠い過去の出来事」になってしまいそうだけど。
ニュースを目にする度に蘇る。自分への問いかけが止まらない。
軽々しく、最もらしいことは言えない、でも…。
関心が行動へ、少しだけだけど動かされた。




そして、『あんのこと』。
本当に書きたいことは、6月の第2週のメルマガで特集号として書くとして。

コロナ禍でぶち当たった孤独感のフラッシュバックはキツかった。
救ってくれたのは、その時繋がっていてくれた人達。
その人たちの顔を思い浮かべて最後まで観られた。

涙は流せない、流さなかった。
なんだか無責任に思えたから。
それと、感情移入をさせすぎない冷静さと、でもずっと漂っている優しさがあったから。
何を感じて涙を流すの?って疑問が拭えなくって。
可哀想で?同情?やるせなさ?

煽らず、見つめ続ける あん、の姿。
泣くなら代わりに、今後、どこかで誰かに、声をかけられるかな…。
いや、これは美しい善意とか母性とかエゴですらない、そんな立派な心意気のシフトチェンジではない。
あん、が、忘れられない人になったからだと思う。

キッカケは人との出会いだったかもしれない。でも自分が前を向いて歩み始めて変わった。
その様はあまりに尊い生きる姿だった。
辛い状況より、あんの学びの日々が輝いて映ったよ。

映画で稀に出会う、忘れられない登場人物。
あんは映画にいた、けど、実際に存在したし、今もどこかに あんはいる。
映画の人物とは表したくない気持ち。
でも、映画に刻まれなかったら出会えなかった。知らなかった。
うぁあ、もどかしいね。
今後、私の中であんが顔を出す日がくると思う。
忘れられない、忘れない。

立川kinoシネマさんの座席サイコー。
この座席が全国広がればいいのになぁ〜。好)



・・・



『わたしがやりました』を観た時の爽快感というか、ルンルンが止まらない映画が恋しい←

でもやっぱり、映画にしろ公演にしろ本にしろ、出会いに行かなくてはと。
出会えて良かったと思うばかり。

梨の日

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