映画『わたしの叔父さん』
映画『わたしの叔父さん』
監督:フラレ・ピーダセン
出演:イェデ・スナゴー
ペーダ・ハンセン・ヒューセン
オーレ・キャスパセン
トゥーエ・フリスク・ピーダセン
2019年東東京国際映画祭にてグランプリ。
他にも多数受賞されている映画。
北欧から、素敵な映画が届いたなぁ。
実際の姪っ子と叔父さんが出演。
叔父さんが実際に暮らす農場が舞台だったとは。。
田舎の、叔父さんと2人暮らし。
口数少なくともケンカしているわけではなく、2人の様から“日常”がすぐに伝わる。
静かに、繰り返す毎日の中。
ふいに訪れる、様々なチャンス。
夢だったこと、色恋事。
それに手を伸ばすのも、伸ばさないのも自由。
今、外に出られない分「飛び出しちゃえよっ」と応援もしたくなる。
けど、やっぱり外に出るのはコワイことでもある。
いつもの日常が、なくなるようで、、。
飛び出せないのも叔父さんがいるから。
でも、この毎日があるのも、叔父さんがあるから。
葛藤があまりにも繊細で…
でも普段の私達の葛藤も悩みもきっと、これぐらいにしか表に出ていないわけで。
映画はデンマークの農業、
けれど国を越えて、身近な感情の動きだったように思える。
「いつかー」
この生活が無くなってしまうかもしれない。
コロナによって、いつもが続いていくと思っていたのに、突然訪れた“新生活”ってやつも。
以前には思わなかった「いつか」の一種かもしれない。
重たいようで、映画の中には沢山のユーモアが散っていた。
だから劇場で何度も笑いが起きていて。
景色はあまりにも美しく撮られていて、思わず深呼吸した程。
草や土のある空気、陽の匂いがしそうだった。
彼女がこれだけ“日常”=叔父さんが心にあるのにも、理由がある。
もう、突然いなくなって欲しくない。
突然、日常が奪われたくない。
最後のTVのシーンにはちょっと息止めたけど。
どこかのコメントには“希望”とあった。
けど私は違った。
なんてことない世界の激しく、他人事のニュースが流れる日常が、止まってしまう。
外との世界も遮断されてしまったようでー。
たかだかTVが壊れたくらいだけど、観てきた最後だから。
一層、今ある当たり前の存在に刺されたようだった。
でも大丈夫、ってことだったのかな。。
ミニマルな世界だけど、沢山心が動いた。
とても豊かな時間をもらいました。
上映館は少なめだけど、どこかであったなら是非。
しっかし、ちょっと良い感じに登場した男も、可哀想やら不器用やらで…。笑)
こっちが「もう1回いいよ」ってサイン、逃しちゃうんだよねぇ。笑)
しつこい連絡も弁解も、ねぇ?
繊細な男性だったのかしら。
放っておいてあげるのも、愛だったりするもんよ。
なんて偉そうに思ったりさ。笑)
上映されていたYEBISU GARDEN CINEMAさんは、2月28日で一旦休業されるそうです。
ガーデンプレイスの改装に伴なって、とあるけれど…
少なからずコロナの影響があるのかと思ってしまい、胸がキュっとする。
品のある館内には、名画俳優達がズラリと飾られている映画館。
特にトイレ内は素敵。
パウダールームの入り口には、モンローがいるんだ。
初めていった時に探して見つけて、凄くキュンとした。。
再開業日は未定みたいですが、
また素敵な映画館となって開館する日を、待っています。
ちょっとしばらく寂しいな。
映画の余韻と共に、今年はお墓参りに行きたいと、改めて。
出来れば、ばぁちゃんに、親戚に会いたいな。
最近、ばぁちゃんが家の前をぐるぐる歩き回るだけの動画が届いて笑える程に安心もした。笑)
ばぁちゃんと猫が1番元気ですと。
笑
それなら何よりです。笑)
1コメント
2021.02.03 20:50